第17章後悔?

ミランダとリサの姿が廊下の突き当たりに完全に消えてから、ハリソンはゆっくりと我に返った。胸の奥に広がる空虚感が、次第に激しく渦巻き始めていた。

……

夕暮れ時。

手元の最後の書類を片付けると、ミランダは疲労で痛むこめかみを揉みながら会社を後にした。今日は多くの収穫があったとはいえ、精神的な疲労は肉体的なそれを遥かに上回っていた。

エントランスに辿り着いたその時、優しく聞き覚えのある声が彼女を呼び止めた。

「ミランダ」

ミランダが顔を上げると、プラタナスの木の下にアラベラが立っており、心を痛めたような瞳でこちらを見つめていた。上品でシンプルなドレスを身に纏い、その物腰は穏やかだったが、眉間に...

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